専門級試験のご案内
※受検申請者は必ず下記をご確認ください。
なお、受検申請者が監理団体の場合は実習実施者にも必ず確認するようご案内ください。
Ⅰ.試験の準備
介護分野において移転すべき技能とは、単なる作業の遂行ではなく、利用者の自立支援を実現するための思考過程に基づく介護行為であって、個々の利用者の状態像に応じた介護を適切に提供できる技能であるとされています。
このため、試験は、試験評価者が技能実習生(受検者)の勤務している施設(実習実施者)に赴き、利用者に対して、業務として日常的に提供している身体介護業務を現認しながら評価することで、技能実習の成果として、移転すべき技能が適切に修得できているかどうかを確認することとしています。 必ず、「【専門級試験】の受検にあたって」や下記動画をご確認ください。
※試験日時を調整する際の確認内容を記載しています。是非、ご活用ください。
Ⅱ.学科試験の理解
学科試験は、受検者が勤務している事業所・施設に試験評価者が訪問して、事業所・施設の会議室などで試験を実施します。学科試験はペーパーテストです。必須業務、関連業務、周辺業務、安全衛生業務の知識を問います。試験問題は受検者が理解できる程度の平易な日本語(口語体、漢字にはルビを表記)を使用します。
区分 | 学科試験 | |||
---|---|---|---|---|
必須/任意 | 出題形式 | 時間 | 合格基準 | |
専門級 | 任意 | 真偽法30問 | 60分 | 満点の65%以上 |
過去問題
Ⅲ.実技試験の理解
実技試験は、受検者が利用者に対して行う身体介護業務および安全衛生業務を評価する試験です。試験課題は、毎年度4月以降に、各級の試験範囲の中から複数の課題を選定し、公開します。
排泄等利用者のプライバシーに特に配慮が必要な身体介護業務や、事故等の対応等実際に発生していなくてもその技能・知識の習得を評価しなければならない課題については「判断等試験」にて実施します。
試験の評価は、試験評価者と受検者の一対一で実施します(同時に複数の受検者の評価は行いません。)。試験課題には「評価項目」と、その「評価基準」が設けられ、この「評価基準」に沿って「できた」「できない」を評価します。
目標レベル(到達点) | |
---|---|
専門級 | 自ら、介護業務の基盤となる能力や考え方等に基づき、 利用者の心身の状況に応じた介護を一定程度実践できるレベル |
合格基準
次の全てを満たす場合
- 得点合計が満点の60%以上
- 0点となった試験課題がない
- すべての評価項目を実施している
試験課題
【試験時間】60分
専門級試験では、受検者が行う介助を評価します。
試 験 問 題 |
身体介護業務 | |||
---|---|---|---|---|
1 | 移動の介護 | 1 | 起居の介助 | |
2 | 2 | 車いすへの移乗の介助 | ||
3 | 3 | 車いすでの移動の介助 | ||
4 | 食事の介護 | 1 | 食事の介助 | |
安全衛生業務 | ||||
5 | 事故防止・安全対策 | 1 | 咳やむせこみの対応 ※判断等試験 | |
感染対策 | 1 | 感染対策 ※判断等試験 |
実技試験の進め方
1.「利用者票」から、試験課題を確認する利用者を選定
試験当日までに「利用者票」を準備し、試験評価者に渡してください。試験評価者は、「利用者票」の中から、試験課題を確認する利用者を選定します。利用者の状況、事業所、施設の状況等から、利用者の変更や試験課題の順番を入れ替える場合があります。
利用者票に記載の利用者が全員体調不良等の場合は、その場で新たに利用者を選定していただく必要があります。選定できない場合は、試験は中止となり再度日程調整をしていただくこととなります。
2.実技試験課題の実施順の確認
試験課題は複数出題するため、どの試験課題から実施するか確認します。
3.実技試験の実施
専門級の実技試験は、初級と異なり、技能実習指導員の指示のもと行う介護ではなく、受検者自ら行う介護を評価します。指示は認められませんが、安全面の観点から、実習実施者の職員1名(技能実習指導員が望ましいです)の立ち会いをお願いします。
- 専門級実技試験の流れ(移動の介護編)
- 専門級実技試験の流れ(食事の介護編)
- 専門級実技試験の流れ(感染対策編)
試験当日の流れ
1人の受検者が同日に実技試験と学科試験を受ける場合の1日の流れは以下のとおりです。
- ※専門級の場合、実技試験の受検が必須となり、学科試験は任意となります。(両方の受験をされる場合は原則、同一日とします)
- ※受検者が複数いる場合、同一級の学科試験は同時に行います。
- 1.窓口担当者は「試験キット」を試験評価者に渡す
- 試験実施機関から送付された「介護技能実習評価試験用書類一式(試験キット)」は開封せずに試験評価者に渡してください。(試験評価者が確認し、試験キットが開封されていた場合、試験は実施いたしません。)
試験評価者は用意された部屋で試験キットを開封し、内容物を確認します。 - 2.窓口担当者は「利用者票」を試験評価者に提出
- 窓口担当者は、事前に準備した「利用者票」を試験評価者に渡してください。
- 3.学科試験、実技試験の順番の確認(※学科試験を受検される場合)
- 窓口担当者と試験評価者は、日程調整の際に確定した学科試験、実技試験の順番について、当日の変更がないか確認を行います。(当日、利用者の体調などにより順番を入れ替えることは可能です。)
- 4.学科試験会場の確認(※学科試験を受検される場合)
- 試験評価者が、学科試験を実施する場所が試験会場にふさわしいか事前に確認を行いますので、窓口担当者は試験会場まで試験評価者を案内してください。
確認後、試験評価者は窓口担当者に「関係者以外立入禁止」という紙を渡しますので、会場の外に掲示してください。(必ず窓口担当者が掲示するようお願いいたします。なお、試験日が連続している場合であっても、試験日ごとに掲示し直してください。) - 5.試験評価者と受検者・立ち会い者*の面接、受検者の本人確認
- 試験評価者は、受検者と立ち会い者*へ面接を行います。受検者については、受検票と在留カードで本人確認を行います。
受検者に対しては、氏名、生年月日、所属先(勤務している事業所・施設名)を口頭確認しますので、答えられるようにしておいてください。立ち会い者に対しては、口頭でお名前を確認します。- *立ち会い者は、実習実施者の職員でなければなりません。
- *学科試験を先に実施する場合は、立ち会い者との面接は実技試験前でも可能です。
- 6.学科試験の実施
- 学科試験は、受検者と試験評価者以外の入室は認めておりません。
- *学科試験の開始から20分を過ぎたら、退席することが認められています。
- *学科試験が予定よりも早く終了し、次に実技試験を行う場合、試験評価者と相談のうえ、実技試験の開始時間を繰り上げることも可能です。
- 7.実技試験の実施
- 実技試験は、受検関係者(受検者・立ち会い者*・利用者)以外の立ち合いは認めておりません。
- 実技試験の流れは、「Ⅲ.実技試験の理解」をご確認ください。
-
- *試験時には、受検者、利用者、試験評価者の三者の安全を守る観点から、技能実習指導員または、受検者や利用者と日頃から関りのある「実習実施者職員」による立ち会いをお願いします。
- 8.試験評価者が「試験実施報告書」を作成
- 試験評価者は全ての試験が終了した後、試験実施報告書を作成します。窓口担当者は、試験実施報告書の記載ができるような場所の提供をお願いします。
※受検者が複数の場合は5~7を繰り返します。