調査研究事業
シルバーサービス振興会では、シルバーサービスの普及発展という観点から、さまざまな分野について調査研究し、その成果を会員企業をはじめ行政、シルバーサービスに係る事業者、関係団体等に幅広く提供しています。
令和7年度 調査研究事業
厚生労働省 令和7年度老人保健健康増進等事業として、3事業が採択されました。
令和6年度 調査研究事業

介護職員の技能等に係る評価のあり方に関する調査研究事業
我が国では、国内の青年技能者(原則23歳以下)を対象に、技能競技を通じ、青年技能者に努力目標を与えるとともに、技能に身近に触れる機会を提供するなど、広く国民一般に対して技能(知識・技術)の重要性及び必要性をアピールし、技能尊重機運の醸成に資することを目的として、厚生労働省及び中央職業能力開発協会が主催者となり、技能五輪全国大会が開催されている。現在、当該大会に介護職種は含まれていないが、既に一部の民間団体等においては、介護職員の介護技術の向上や地域の介護への関心を深める観点等から、介護技術に関する競技大会が開催されている。
今後、介護サービスの需要が更に高まることが見込まれ、介護従事者の確保が喫緊の課題となる中にあって、こうした技能競技の目的はもとより、介護従事者個人の技能の専門性が公平かつ適正に評価され、目標を持ちながら、やりがいを持って働き続けることができる環境を整え、次代を担う介護人材を育成していくことも極めて重要である。 中でも継続的に介護人材を確保していくためには、特に若い世代を中心として、介護職の専門的技能が社会的に評価される機会を創出するとともに、介護職自身がモチベーションを高めていける環境づくりも重要となる。
そこで令和5年度は、技能五輪全国大会で既に対象競技となっている対人サービス(レストランサービス、理容・美容サービス)、都道府県や民間団体が実施している介護技術に関する競技大会について分析を行い、技能五輪全国大会に介護職種を競技追加することを想定した論点及び課題点の整理を行った。
令和6年度は、これらの論点や課題を踏まえ、具体的な介護職員の技能等の評価を実施する仕組みについて検討を行うとともに、介護現場において試行的に実施し、介護職種追加のための実践的検証を行った。具体的には、競技課題の設定(対象となる介護の技能(知識・技術)の検討)、評価(採点)基準案の策定、評価手法及び評価者要件の設定、評価者の主観的ブレを解消するための方法等について検討を行った。また、こうした検討に基づき構築された評価の仕組みについて実際の介護施設・事業所等の協力のもとで試行的評価を実施し検証を行い、具体的な提言を行った。
令和5年度 調査研究事業

介護職員の技能等に係る評価のあり方に関する調査研究事業
我が国では、国内の青年技能者(原則23歳以下)を対象に、技能競技を通じ、青年技能者に努力目標を与えるとともに、技能に身近に触れる機会を提供するなど、広く国民一般に対して技能(知識・技術)の重要性及び必要性をアピールし、技能尊重機運の醸成に資することを目的として、厚生労働省及び中央職業能力開発協会が主催者となり、技能五輪全国大会が開催されている。現在、当該大会に介護職種は含まれていないが、既に一部の民間団体等においては、介護職員の介護技術の向上や地域の介護への関心を深める観点等から、介護技術に関する競技大会が開催されている。
今後、介護サービスの需要が更に高まることが見込まれ、介護従事者の確保が喫緊の課題となる中にあって、こうした技能競技の目的はもとより、介護従事者個人の技能の専門性が公平かつ適正に評価され、目標を持ちながら、やりがいを持って働き続けることができる環境を整え、次代を担う介護人材を育成していくことも極めて重要である。 このため、本事業では、技能五輪全国大会に介護職種の競技を追加することを想定して、技能五輪全国大会の他職種の実施状況、民間における先行事例の実態も踏まえ、対象とするサービスや職種、評価のあり方、採点基準や競技の実施方法なども見据えて、関係団体や専門家等の意見を踏まえて、介護の技能(知識・技術)の捉え方、競技課題の内容と採点方式、競技実施にあたっての環境設定、参加資格、参加者の選抜方法、採点者の要件等を設定するにあたっての課題や方向性等について検討した。

介護職種の技能実習評価試験における課題等の検証に関する調査研究事業
平成29年11月に施行された介護職種の技能実習では、技能実習法第8条第2項6号の主務省令に基づき、その技能を評価する公的評価システム(試験)として、「介護技能実習評価試験」が指定されている。これに伴い、初級試験(平成30年度~)、専門級試験(令和2年度~)、上級試験(令和4年度~)が順次、整備・施行されてきている。
また移転すべき介護技能の到達水準については、在留資格「技能実習」の各号の修了時において到達すべきレベルが下記のとおり定められている。
● 1号修了時(初級試験) → 指示の下であれば、決められた手順等に従って、基本的な介護を実践できるレベル ● 2号修了時(専門級試験) → 自ら、介護業務の基盤となる能力や考え方等に基づき、利用者の心身の状況に応じた介護を一定程度実践できるレベル ● 3号修了時(上級試験) → 自ら、介護業務の基盤となる能力や考え方等に基づき、利用者の心身の状況に応じた介護を実践できるレベル 前述のとおり、「介護技能実習評価試験」は、順次、段階的に整備されてきたことから、それぞれの試験の内容やレベルの差異等に関する整理・検証や、他の資格(介護福祉士)や研修制度(初任者研修等)の内容やレベルの差異等に関する整理・検証が十分にできていないのが実状である。
令和4年度に漸く初級試験・専門級試験・上級試験の全ての試験区分が開始されたこと、既に初級において16,000件、専門級において6,700件を超える試験が実施されていること(上級についても令和5年度内に実施される見込みである)を受けて、それぞれ関連する各試験の習熟度・到達度等の検証が行える環境が整った。
こうした点も踏まえ、本事業では、介護職種の技能実習評価試験の施行後の課題等の検証を行うこと、とりわけ各試験区分等のレベルの違いについて検証を行い、技能評価試験の質の向上及び均質化を図ることを目的として実施した。
令和4年度 調査研究事業

外国人介護人材の受入れに伴う現場での指導(OJT)の実態に関する調査研究事業
外国人介護人材の受け入れは急速に拡大しており、今後も更なる増加が見込まれている中、外国人介護人材が中長期にわたって、質の高い介護人材として成長していくためには、受入施設等の現場におけるOJT(On the Job Training)が、それぞれの制度の目的遂行のためにも極めて重要となる。
このため本事業では、技能の移転を目的とし、制度的に現場指導(OJT)が組み込まれている「技能実習制度」に着目し、外国人介護人材(技能実習生)の受入れを行っている介護事業所・施設等における現場指導(OJT)の実態について、指導にあたる者(技能実習指導員)の経験年数やスキル、役職、どのような指導を行っているのか、また、指導の計画内容の分析、教材・指導方法の分析、指導する上での課題点、組織や職員及び利用者への波及効果等に関して定量的なアンケート調査やこれを補完するヒアリング調査を実施し、その実態把握に努め、調査結果の分析等により、現場での指導の質の向上・均質化に向けた方策の検討を行った。
令和3年度 調査研究事業

介護サービス情報の公表制度における調査事務の適切な実施のあり方に関する調査研究事業
介護サービス情報の公表制度は、介護保険制度の基本理念である「利用者本位」、「高齢者の自立支援」、「利用者による選択(自己決定)」を、現実のサービス利用場面において保障するため、利用者に対して介護サービス事業者に関する情報を公平かつ適切に提供するための環境整備として、介護保険法上に明確に位置づけられたものであり、利用者の選択(自己決定)が適正に機能することで介護サービスの質の向上に資することが目指されている。
そのために重要となるのは、公表される情報が、抽象的、主観的なものなど曖昧なものであってはならず、介護サービス事業所・施設が現に行っている事柄(事実)に基づく客観的な情報でなければならない。 介護サービス情報の公表制度における調査事務は、介護保険法の規定により調査員が行うこととされており、都道府県等は、介護サービスの種類ごとの公表対象事業所数、都道府県等自らの調査実施体制、調査指針等を踏まえ、必要な調査員数を適切に見込み、都道府県知事等が自ら行うか指定調査機関に委託するかに関わらず、担当職員の受講勧奨、指定調査機関との密な連携等により、必要数の調査員を計画的に養成し確保する必要がある。
このため本事業では、都道府県等における調査の実施状況や調査の体制(指定調査機関数、調査員の人数等)、及び調査員養成等の実態を把握し、現状及び改善すべき問題点を明らかにした上で、現行制度の下で、今後の調査事務の適切な実施のあり方に関する検討を行った。
また、調査事務を担う調査員については、公正・中立性はもとより、調査の均質性が求められることから、各都道府県等が実施する調査員養成研修が適切かつ効果的に行われるよう、近年の介護保険制度の動向等を反映した調査員の養成研修テキスト等の教材を作成すること及びその他の養成研修への支援など都道府県等への支援方策について検討した。

介護事業者(介護職)の現場での課題対応力強化に向けた調査研究事業
令和3年度介護報酬改定に関する審議報告においては、介護サービス共通にて取り組むべき重点課題として、「感染症や災害への対応力強化」、地域包括ケアシステムの推進として「認知症への対応力向上に向けた取組の推進」「看取りへの対応の充実」「医療と介護の連携の推進」、また「自立支援・重度化防止の取組の充実」といった項目が掲げられ、介護現場において対応力強化の取り組みが求められている。
これらの重点課題については、介護プロフェッショナルキャリア段位制度にて示されている介護の実践的スキルの評価基準においても、「感染症対策・衛生管理」、「認知症ケア」「終末期ケア」「地域包括ケアシステム」「介護過程の展開」、として位置づけられており、全国の介護現場において当該評価基準を用いた課題対応力強化に向けた取り組みが実施され、既に資質向上の記録データ(評価と評価根拠データ)が蓄積されている。 そこで本事業では、介護キャリア段位制度の取り組み記録データ分析を通じて、介護現場での課題対応力強化に向けた効果的・効率的な取り組みの方法を探った。また全国の介護事業所・施設及び自治体(都道府県)に対して、介護現場での課題対応力強化に向けた取り組み実態や課題を調査し、介護現場での課題対応力強化に向けた取り組みを推進するための支援のあり方について検討材料を得るとともに、介護キャリア段位制度の活用の実態と課題調査を実施した。
令和2年度 調査研究事業

「介護サービスにおける生産性向上に向けた介護経営の在り方」に関する調査研究事業
今後、介護給付費の財政上の制約や介護人材の人的制約がある中、質の高い介護サービスの提供を前提とした持続可能な制度の構築を図って行くためには、生産性向上に向けた介護現場の視点で、革新的な取り組みが重要であり、それに伴い介護事業所の経営そのものの在り方が問われている。
そこで、本事業では民間の介護事業経営者に対して、介護サービスの生産性向上を成し遂げるために、どのように考え経営上の工夫をしているかについてアンケート調査等を実施し、その実態を把握するとともに、その調査結果を検討委員会で検討し、介護事業経営者が参考にできる事例を作成した。成果物を通じて、質の高い介護サービスを提供しつつ、介護経営の生産性向上を図り、持続可能な介護保険制度の運営を目指すことを目的として実施した。

根拠に基づく介護(EBC:エビデンス・ベースド・ケア)の記録及び情報共有の在り方と現場OJTでの活用に関する調査研究
本事業では標準化された介護技術評価指標を用いた介護技術評価データ分析、介護現場における根拠記録を通じたOJTの取組を推進している介護事業者の記録活用実態、介護キャリア段位制度を用いたOJT評価の根拠記録の分析を行い、介護分野のOJTの在り方、記録と情報共有の在り方について検討を行った。
・介護技術評価票データ分析によるOJTの在り方の検討(報告書第2章) ・介護技術評価記録に対する専門家指摘事項分析(報告書第3章) ・介護記録のOJT活用実態に関する事業所ヒアリング調査(報告書第4章)

介護技能実習評価試験の効率的な実施に関する調査研究
介護職種の技能移転においては、利用者の状態像に応じて、適切な介護を提供することが求められることから、介護技能実習評価試験では、試験評価者が実習実施者(事業所・施設等)に赴き、受検者(技能実習生)の実際の介護行為を現認しながら評価を行うこととされている。試験実施にあたっては、利用者の同意、関係者の理解や協力のもと、現場の業務に支障をきたさないよう配慮が重要である。また、受検者の在留資格の期限を踏まえつつ、「受検者」、「技能実習指導員」、「試験評価者」をはじめ、「監理団体」「実習実施者」等の関係者間の調整も重要となる。多くの関係者間の調整を要し、適正かつ円滑に試験を実施するためには、受検申請から合否通知までの手続きの迅速化・効率化、生産性の高い事務処理の仕組みを検討する必要がある。 さらに、介護技能実習評価試験の評価にあたっては、介護現場での専門性に基づいた介護行為の「現認」が求められており、試験評価者は自身の専門的な知識・スキルは当然のことながら、第三者が行う介護行為を公平・公正に評価する専門性が不可欠である。今般の新型コロナウイルス感染症拡大による接触の軽減、移動の制限等を踏まえ、試験評価者が受検者及び利用者から離れた場所からオンラインで評価を行う等の新たな評価手法、またその実施可能性についてもあわせて検討を行うこととした。
令和元年度 調査研究事業

介護事業所・施設における管理者業務のあり方とサービス提供マネジメントに関する調査研究
介護保険制度の下では、指定を受けた介護事業所・施設(以下、「事業所」という。)に高い水準の倫理性、法令遵守、事業運営の透明性の確保等が強く求められ、介護保険指定基準においては、事業所ごとに「専らその職務に従事する常勤の管理者を置かなければならない。」とされている。また、一部のサービスを除いて、事業所の管理者の要件が明確に定められておらず、管理者の資質や業務実態にばらつきが生じていることが、これまでにも指摘されている。
そこで、本調査研究では、指定を受けた介護事業所・施設における管理者の業務実態についてアンケート・ヒアリング調査を実施するとともに、その調査結果や近年の状況の変化を踏まえ、今後、管理者に求められる事項や果たすべき役割等について、具体的に検討し、単なる今日的な管理者業務の標準化にとどまらず、介護保険制度の下でのサービス提供において、管理者が適切なマネジメントが行えるよう各業務内容について解説した介護事業所・施設の管理者向けガイドライン作成することを目的として実施した。

介護職員の介護技術向上に資する取組の実態に関する調査研究事業
1.介護職員の介護技術向上にむけた取組実態に関するアンケート調査 本事業では、介護職員の介護技術向上にむけた取組についての実態を調査し、介護職員に対する介護技術の指導や評価(介護職員に対するOJT)に取り組んでいる介護事業所と、取組ができていない事業所においての取組実態、体制、対象とする利用者の状態を含めたケアの実態、職員の意識等につき比較分析を行い、介護技術向上にむけた取組がもたらす事項につき、検証を行なった。
調査対象:介護キャリア段位制度のアセッサーが1名以上所属する全国介護老人福祉施設、介護老人保健施設、訪問介護サービスを対象に、1事業所あたり階層別(事業所調査、指導者調査、介護職員調査)の調査を実施。OJT取組事業所群と未取組事業所群の比較分析を行い、介護技術向上にむけた取組がもたらす事項につき、検証を行った。
2.介護技術向上に関するデータ分析 介護キャリア段位におけるレベル認定への取組のプロセスである「期首評価」及び「期末評価」のデータを用いて、介護キャリア段位のおける介護技術の評価の取組が、介護技術向上として介護事業所に対してどのようなことをもたらしているのか、また、全国に展開している介護キャリア段位制度が、全国の介護事業所に対して3年にわたってどのようなことをもたらしたか、その影響や効果について検証することを目的にデータ分析を行った。
また、合わせてOJTとして重点すべき介護技術の分析を行い、それらの介護技術に対するOJTの標準的な時間を示すとともに、事業所評価指標となり得るOJT項目について明らかにすることで、介護事業所の効果的・効率的なOJT実施が推進されることを目的にデータ分析を行った。

介護事業経営実態調査の円滑な回答に関する調査研究事業
介護事業経営実態調査(以下、「当該調査」という)は、各種介護サービスについての経営状況等を把握し、介護保険制度の改正や介護報酬の改定に必要な基礎資料を得ることを目的として厚生労働省において3年周期で実施している統計調査である。
各介護サービス施設・事業所において回答された当該調査結果は、介護保険行政の方向性等を検討するための資料として活用されることから、大変重要な調査であるが、当該調査の有効回答率(平成29年度介護事業経営実態調査47.2%)は類似の調査(※)と比べ低調となっており、調査票の回収率、有効回答率の向上などが求められているところである。
急速に進展する高齢社会において、持続可能な介護保険制度の運用を行うためには、当該調査において、正確性・信頼性を伴う経営実態・状況をデータとして収集把握し、次期介護報酬改定(2021年度)に反映させていくことが重要である。 このため、当該調査の有効回答率の向上に向けた取り組みを強化し、調査精度の向上を図っていく必要があることから、本事業では、介護事業者等を対象に当該調査の意義や役割について理解の促進を図るための研修会を実施するとともに、介護事業所における調査票の記入に当たっての処理の実態について、ヒアリングを通じて把握し、有効回答率の向上に向けた課題等について取り纏めることとした。

介護職種における技能実習指導員から技能実習生への適切な技能移転のあり方に関する調査研究事業
技能実習制度の対象職種に「介護」が追加されてから、現在、全国の介護事業所・施設において技能実習指導員による技能移転のための指導が行われている。技能実習制度は日本の介護技能を移転することから、技能実習生が全国どこの事業所・施設においても技能移転が適切に図られる必要があり、実際に技能等の指導を行う「技能実習指導員」の役割は極めて大きい。
介護技能実習はまだ開始されたばかりであり、実習実施者の中にはこれまで外国人介護職員を受け入れた経験が無い事業所・施設も多く、技能実習指導員の多くが、制度の理解・介護の知識・技術は有しているものの、「技能実習生への技能移転」に関しては不安の声も聞かれている。
本調査研究事業では、「技能実習指導員から技能実習生への適切な技能移転のあり方」をガイドラインとして示すため、まずは、指導の実態を把握するため、全国の技能実習指導員を対象にアンケート調査とヒアリング調査を行った。それらを踏まえ、技能実習生の受入れ時期に応じて、どのような取組を行うべきか、また、指導の際にどのような点に気を付けるべきか等の整理を行い、指導ガイドラインを作成した。
平成30年度 調査研究事業

介護事業者における体系的OJTの展開に関する調査研究
介護サービスの無形性、同時性、個別性といった性質を鑑みても、また今般の介護人材に求められる専門性の明確化、高度化の必要性の意見を踏まえても、介護サービスの提供には、現場における「実践力」が求められるが、これらの獲得には介護現場での「実践を伴う学び」、すなわちOJTが不可欠である。先行研究では、業務の場を「学習の場」と位置付け、組織的、継続的、計画的に介護職員にOJTを実施し、経験学習サイクルを稼働させていくたためには、OJTを組織に仕組みとして取り込むこと、かつ取組基盤の整備が必要となることが示された。そこで、本事業では、OJTを組織内に仕組みとして取り込むための方策の具体化として、OJT実施手順の整理を行い、継続的な実施に必要な、一連のプロセス等を踏まえた手順等をまとめたガイドラインを作成した。また、OJTの可視化手法による管理、集約分析を支援するシステムの構築の検討と検証を行うとともに、OJT取り込みの前提条件となる、求められる基盤整備、マネジメント内容についての研修の検討を行った。

介護技能実習評価試験における試験評価者の資質向上のための総合的な支援ツールの開発に関する調査研究事業
介護職種の技能実習生を受入れる実習実施者は、高齢者向けの事業所・施設、障害者向けの事業所・施設から、病院に至るまで多岐にわたり、また、全国に存在していることから、「介護技能実習評価試験」では、技能実習生が勤務する事業所・施設へ「試験評価者」が訪問し、実技試験や学科試験を実施する方式が採用されている。そして、その試験評価者は、「介護プロフェッショナルキャリア段位制度」の「評価者(アセッサー)」資格を有する者を対象とした、介護技能実習評価試験の「試験評価者養成講習」を受講し、これを修了した者としているところである。試験の円滑な運営から、試験評価者は全国に万遍なく配置することとしているが、試験は随時実施されることから、試験評価結果の公平性、均質性を確保すること、試験評価者の資質を向上させることなど、継続的に試験評価者への支援を行う必要がある。 本調査研究事業は、試験実施機関が実施した試験評価者養成講習及びこの受講修了者(試験評価者)を対象としたカリキュラムや研修内容の検証・分析を行うとともに、eラーニング等の活用など試験評価者の資質向上のための総合的な支援ツールを開発するため、対象者へのアンケート調査・ヒアリング調査等を実施し、これらの結果等を基に、より効率的・効果的かつ継続的に試験評価者の資質の維持・向上を図れるシステムの構築に向けた検討を行った。
介護サービス情報の公表制度支援事業
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平成29年度 調査研究事業

住宅改修に係る専門職の関与のあり方に関する調査研究事業
介護保険の下で提供される住宅改修は、福祉用具の活用等とともに、在宅高齢者の居住環境整備を図るためのサービスであり、介護保険の基本理念である「高齢者の自立」の観点からも極めて重要なサービスである。
しかしながら住宅改修については、各保険者における住宅改修の実態に関する資料や、全国的な事例等について不足しているのが課題となっている。
また「介護保険制度の見直しに関する意見」(平成28年12月9日社会保障審議会介護保険部会)において、住宅改修については、「建築の専門職や理学療法士・作業療法士・福祉住環境コーディネーター・その他住宅改修に関する知見を備えた者が適切に関与している事例や、住宅改修業者への研修を行っている事例等、保険者の取組の好事例を、国が広く紹介することを通じて、これらの取り組みを全国に広げていくことが適当である」とされたところである。 このため本事業においては、建築や福祉の専門職との共働した取組みなど保険者の取組みの好事例の把握や、課題の分析等を行い、適切な関与の在り方に関する調査研究を行った。また、事前申請時に利用者が保険者に提出する見積書類の標準的な様式についても検討を行った。

OJTを通じた介護職員の人材育成に関する調査研究
介護サービス現場における介護職員のOJTの重要性が指摘される一方で、実際には事業所・施設においてバラバラな取り組みとなっているのが現状である。 当会が実施した先行調査結果では、OJTを人材育成マネジメントにおけるPDCAプロセスに基づき標準化し、これを組織的、継続的に取り組んでいる事業所においては、介護技術のスキルの向上やキャリアパスに活かされていることが明らかになった。 そこで本事業では、こうした効果的な介護技術OJTをさらに質の向上につなげ、これを横展開していくために、単なる技術指導ではなく、組織体制、研修体系、人事管理等の観点からも必要な要素を検討するとともに、介護職OJTを通じた人材育成マネジメントの標準化のための支援体制を構築するための方策を検討した。 検討に際しては、介護キャリア段位制度は、厚生労働省の「介護職員資質向上促進事業」の一環として、標準化された介護技術の評価基準、評価手順を用いての評価・指導の実績の蓄積とともに、介護技術OJTツールとして高い評価を得てきていること、この中核をなすアセッサー(評価者)の養成が2万人に達する見込みであることを踏まえ、これらの実績を参考としながら、介護職員OJTを通じた人材育成マネジメントの標準化のための支援に効果的に活用するための支援方策についての検討も行った。
介護分野における技能実習制度の標準的な教育プログラムに関する調査研究事業
平成29年11月1日に「技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律」が施行となり、技能実習制度の対象職種へ介護職種が追加となった。
技能実習生については、入国後一定の期間「日本語」「本邦での生活一般に関する知識」「出入国又は労働に関する法令の規定に違反していることを知った時の対応方法その他技能実習生の法的保護に必要な情報」及び「本邦での円滑な技能等の習得等に資する知識」に掲げる科目について、講習を受講することが制度上定められている。特に、介護においては、介護サービスに基づく様々な懸念に対応するため、「日本語」と「本邦での円滑な技能等の習得等に資する科目」について介護固有の教育内容が定められている。
これらを踏まえ、このうち技能実習生が技能実習を開始する前に、介護の仕事とは何かについて正しく理解し、効果的な技能実習を受けられるよう、入国後講習における「技能等の習得等に資する知識の科目」の標準的な教育プログラムの作成に向けた調査、研究を行った。

介護分野における技能実習制度の標準的な教育プログラムに関する調査研究事業
平成28年11月28日に「技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律」が公布され、平成29年11月1日の施行に併せて、技能実習制度の対象職種へ介護職種が追加された。
技能実習生が効果的に、また安全に技能実習を受けるため、さらにはそれを支える日常生活を円滑に送ることができるようにすることを目的に、監理団体には技能実習生に対して、実習実施機関が技能等の修得活動を実施する前に一定時間以上の講習(入国後講習)を実施することが義務付けられている。
また、入国後講習では、就労を開始する段階で、技能実習生が介護に関する一定の知識、技術を習得している必要があることから、専門用語や介護現場におけるコミュニケーションのほか、介護に関する基礎的な事項を学ぶ課程とすることが、厚生労働省に設置され検討された「外国人介護人材の受入れの在り方に関する検討会 中間まとめ(平成27年2月4日)」で示されている。 これらを踏まえ、技能実習生が効果的に技能実習を受けられるよう適切な受入体制を整備するために、入国後講習における介護導入講習の標準的なプログラムや教育ツール、実習開始後に活用できる標準的な教育ツールや実習指導員が活用できる手引き等の作成に向けた調査、研究を行った。
介護サービス情報の公表制度支援事業
平成28年度 調査研究事業

介護分野における生産性向上に関する調査研究事業
介護分野については、介護保険制度等の下で、規制が強い事業環境であることや、中小零細な事業者が多いことなどから、製造業や他のサービス産業等に比較して個々の業界、事業者等による生産性の向上への取り組み及びICTの活用も遅れていることが指摘されていた。これらを背景として、「経済財政運営と改革の基本方針2015(骨太の方針)」、「日本再興戦略」において、「サービス業の生産性向上」への取組を推進していくことが示され、とりわけ介護分野の生産性向上が強く求められている。
また、医療・介護分野の双方から相互連携の取組が進められているが、介護保険制度の下での各種サービス事業者間(医療系サービスを含む)において、サービス提供の共通の対象である利用者に関する情報の共有化が進んでおらず、シームレスで総合的なサービス提供に至っていない。このため、在宅サービスを中心とした事業ごとの記録や情報等の業務プロセスの検証、関係者間の連携を図るための情報の共有化等について、サービス提供における生産性向上に向けた業務効率化を進めるための課題と対応策を整理することを目的として実施した。

住宅改修における価格の見える化に関するモデル事業
介護保険の下で提供される住宅改修(以下「住宅改修」という。)は、福祉用具の活用等とともに、在宅高齢者の居住環境整備を図るためのサービスであり、介護保険の基本理念である「高齢者の自立」の観点からも極めて重要なサービスである。
しかしながら、他の給付対象サービスのように事業者指定制となっていないことから、指定基準等の事業者への指導根拠がなく、住宅改修事業者の管理や、提供されるサービスの質の確保が課題となっている。当会が行った過去の調査研究において、一部の市区町村では、住宅改修事業者の登録制を導入する等独自の対応策を実施しているところもあったが少数にとどまっている。また、介護保険の担当部署に住宅改修に対する専門職が配置されていないなどの理由もあって、事業者に対する指導が難しいことが指摘されている。そして、各保険者における住宅改修の実態に関する資料や、事例等についても全国的なデータが不足しているのが現状である。 このため、本事業では、「高齢者の自立」の観点から効果的な住宅改修事例について、利用者の状態像に応じた工事内容、使用部材、費用等の情報を、保険者の担当者、住宅改修事業者、利用者等がWebサイト上で共有できるようなシステムを構築し見える化していくことを想定した場合、どのようなシステムがその有用性・有効性をより発揮することができるか検証することを目的として実施する。

介護サービス事業者におけるOJTを通じた介護職員の人材育成のあり方に関する調査研究事業
介護キャリア段位制度は、介護技術のOJTを通じた人材の育成の仕組みである。本制度は、実践的な介護技術の手順・基準を明確化し、評価基準として示すとともに、介護事業所内で介護職員の介護技術を評価するという「内部評価」のスキームを用いて、介護技術の「できる」ことと「できない」ことを明確化し、「できない」介護技術について、OJTを通じて「できる」にまで引き上げていくという、「評価と人材育成の一体化」を具現化したOJTツールといえる。そこで本調査研究事業では、介護事業所における介護技術OJTの実態調査(介護職員へのOJTを通じた人材育成の取組実態調査(アンケート調査))と、介護技術OJTを組織内で展開し、継続的に実践している事例を調査(ヒアリング調査)し、介護サービス事業者において、組織的、計画的、継続的にOJTを実施するための要件を探った。また介護技術のOJTツールである「介護キャリア段位制度」の認定データ(期首評価データ、期末評価票データ等)分析を通じ、介護キャリア段位を用いたOJT人材育成の実態を示すとともに、データからみえる取組みの有用性考察を行った。さらに、介護キャリア段位制度の評価基準フレームを用いた、認知症に係わる介護技術評価項目についての開発を行った。
介護サービス情報の公表制度支援事業

技能実習制度に介護分野を追加する際の技能評価システムのあり方に関する調査研究事業
「日本再興戦略」改訂2014(平成26年6月24日閣議決定)において、外国人技能実習制度の下で移転すべき技能として介護分野の追加について検討すべきとされたことを受け、厚生労働省内に「外国人介護人材受入れの在り方に関する検討会」が設置され、平成27年2月4日に中間まとめが取り纏められた。また、「産業競争力の強化に関する実行計画」(2015年版(平成27年2月10日閣議決定)及び2016年版(平成28年2月5日閣議決定)において、質の担保等、介護サービスの特性に基づく要請に対応できるよう具体的な制度設計を進め、技能実習制度の見直しの詳細が確定した段階で、介護サービスの特性に基づく要請に対応できることを確認の上、新たな技能実習制度の施行と同時に対象職種への追加を行うこととされている。
外国人技能実習制度に職種を追加するには、実習の成果が評価できる公的評価システムがあることが求められており、介護サービスの質を確保しつつ、技能実習生に対し適切に技能移転を図ることのできる技能評価システムを確立することを目的として、当該システムのあり方等に関する検討を行った。
平成27年度 調査研究事業

介護キャリア段位制度に係る外部評価の効果的・効率的な実施方法と、外部評価審査員の質の向上に関する調査研究事業
「介護キャリア段位制度」は、介護技術のOJTを通じた人材の育成の仕組みであり、本制度を用いた「内部評価」の取組みは、実施者(事業所、評価者(アセッサー)、被評価者(レベル認定者))にさまざまな効果をもたらしている。今後も介護人材の育成、介護事業所の質向上につながる有効な方策として活用していくためには、OJT・内部評価の実態を検証し、内部評価推進につながる外部評価の在り方について検討を行うことが求められる。
このため本調査研究事業では、技術評価OJTを通じた人材の育成と事業所の質向上につなげるべく、本制度促進に資する、効果的・効率的な外部評価の実施の在り方につき、検証及び・検討を行った。
また、介護技術評価として、特に認知症状に対応するための評価の在り方について検討を行い、具体的な技術項目を選定し、判定基準案を作成し整理した。さらに現在の技術評価項目につき評価の順序性を検証し、評価効率化にむけた修正案をとりまとめた。

介護保険における福祉用具・住宅改修の価格等の実態に関する調査研究事業
わが国では、団塊の世代が75歳以上となる2025年を目途に、住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供される地域包括ケアシステムの構築の構築が目指されおり、適切に機能させていくために、福祉用具の活用や住宅改修による住環境の調整等を一体的かつ早期に行うことが極めて重要である。
また、厚生労働省の「福祉用具における保険給付の在り方に関する検討会」において、「価格の動向、サービスの質、福祉用具の効果等について、さらに調査分析を継続していくことが重要である。」とされている。
このため、本調査研究事業では、貸与価格の実態や実耐用期間等について調査するとともに、福祉用具導入プロセスにおける貸与事業所のサービスの内容、価格構造等の実態を把握することにより、今後の福祉用具の保険給付の在り方の検討に資するデータを抽出した。
また住宅改修においては、全国の自治体(保険者)が住宅改修事業者の施工事例の中から、高齢者の自立支援に向けて優良な事例を公表し、共有化できる仕組みを構築していくために必要となる調査を行った。

介護分野における生産性向上に関する研究事業
2015年9月に政府が掲げた「一億総活躍社会」の実現に向けては、今後推進されるべき三本の矢として「希望を生み出す強い経済」「夢をつむぐ子育て支援」「安心につながる社会保障」が掲げられている。このうち「安心につながる社会保障」の中では「介護離職ゼロ」に向けた「介護者の負担軽減に資する生産性向上」、より具体的には業務上の書類の削減やICTを活用したペーパーレス化による文書量の半減が求められている。
これらを実現するためには、介護サービス提供現場における業務上の文書量(指定基準・指導監査等に係る書類)の実態及びICT活用により業務を効率化している先進事例の情報を把握した上で、書面の削減・統合などの合理化を図ることが必要となる。本事業では、ヒアリング調査を通じた実態把握及び分析を行い、今後の課題について検証を行った。また、今回の調査研究の過程で、居宅サービス事業所において作成保管されている書類の、法律や基準省令等の根拠について整理を行った。
介護サービス情報の公表制度支援事業
平成26年度 調査研究事業

在宅虚弱高齢者の生活を支える福祉用具・住宅改修のあり方に関する調査研究事業
生活機能の低下が懸念される高齢者に対しては、地域支援事業による人的支援によるサポートと併せて、居住環境を含めた生活全般の改善や解決すべき課題を把握して、自立や居宅サービス計画の立案・実行過程のできるだけ早い段階(本事業では「早期」という。)から、福祉用具の活用や住宅改修による住環境の調整等を進めることにより、自立から要支援・要介護状態への悪化や要介護度の重度化を抑制し、自らの身体能力等を最大限に活用して自立した生活を支援することが、今後益々重要となってくる。
上記の背景を踏まえ、本調査研究事業では、住まいでの自立した生活の継続を目的として、早期の段階から、福祉用具の活用や住宅改修の実施など住環境の整備によって悪化を予防することが可能かどうか、あるいは要介護の状態の高齢者に対して、介護サービスを提供する前の福祉用具・住宅改修の導入が効果的かどうかについての調査を行った。

介護職員の資質向上(キャリアパス)におけるスキルの評価等の有効性に関する調査研究事業
介護人材の確保が喫緊の課題である中、安全かつ適切な介護技術を提供しながら、全国的に介護サービスの均質化を図っていくためには、事業所・施設における雇用管理の取組みとして、介護職員の職務遂行能力を客観的に評価しつつ、適正なOJTの体制を確保することが重要となる。
こうした介護職員の職務遂行能力評価の手法として、「介護キャリア段位制度」がある。本制度は介護分野のキャリアパスを提示し、労働移動を促進することを目的にしており、現場での「実践的スキル」を重点的に評価することが可能なツールとして期待される。
本調査研究事業では、「介護キャリア段位制度」の取り組みの中で得られたデータ等の分析、アンケート、ヒアリングを通じて、今後の介護職員の資質向上(キャリアパス)におけるスキルの評価等の有効性及び介護事業所・施設への効果等について検証を行った。
介護サービス情報の公表制度支援事業
平成25年度 調査研究事業

住宅改修事業者の市区町村における状況把握、管理状況に関する調査研究事業
介護保険における住宅改修は、事業者の質の担保が必要といえるが、統一的な指針は示されておらず、介護保険における住宅改修の全国的なデータも不足しているのが現状である。また、市区町村に対して提出する理由書のチェックや、ケアプランへの住宅改修の位置づけ、福祉用具の導入との連携、施工後のモニタリングの実施等、住宅改修の質を確保するうえで重要となる要素は多岐にわたっており、これらに関する実態の把握が必要であると考えられる。
このため、本調査研究事業では、全国の市町村における介護保険を利用した住宅改修の実態把握を行い、基礎的なデータを収集したうえで、住宅改修の現状の課題分析と今後のあり方について検討を行うことを目的に実施した。

家族介護者の負担を軽減するための支援方策に関する調査研究事業
現在、国においては、住み慣れた地域で暮らし続けられるよう地域包括ケアシステムの構築が急がれているが、介護を土台として支える家族介護の状況を的確に把握し、家族介護者の抱える負担を軽減する方策を講じなければ制度そのものが機能しなくなる。しかしながら、家族介護の実態把握を行った調査研究は少なく、また散発的であることから、全体的な状況の把握が十分にできていないのが現状である。
このため、本調査研究事業では、これまでに実施された各種調査研究の成果を検索・収集し、体系的に整理することで、現在の到達状況を把握した。また、その過程において新たに「仕事と介護の両立」、「遠距離介護」について調査を実施し、これを補完することとした。こうした取組により、我が国の介護の基盤としての家族介護に関する基礎的なデータの整理・体系化を行い、今後の家族介護者の負担を軽減するための支援方策検討に役立てることを目的に実施した。

介護職員の資質向上(キャリアパス)におけるスキルの評価等の有効性に関する調査研究事業
高齢化の進展により、介護人材の確保は喫緊の課題である中、「介護プロフェッショナルキャリア段位制度」は、人材の育成・確保を図るため、実践的な職業能力を「わかる(知識)」と「できる(実践的スキル)」の両面から評価して、7段階のレベルで認定する(介護キャリア段位制度)とともに、この評価基準等に照らした人材の育成、労働移動を促す仕組みの構築を目指すものとして設計されている。
本調査研究事業は、実証事業で収集された詳細なデータの解析、平成24年度25年度の評価者(アセッサー)講習トライアル評価のデータの解析等を実施した。また、評価者(アセッサー)講習に参加した評価者の所属する事業所管理者に対して、アンケートを実施し、介護技術評価による介護職員の能力評価状況、介護キャリア段位制度の取組み状況等の実態・意向調査を行い、この制度が介護職員のスキルの評価としてどのように介護事業者(管理者)や介護職員に受け止められているかについて調査するとともに、スキル評価のレベル向上のための支援策等について検討する等、今後のこの制度の円滑な運営をはかるための資料を収集することを目的に実施した。

介護サービス情報の公表制度支援事業 「介護サービス情報」にみる介護保険サービスの現状
シルバーサービス振興会では、「介護サービス情報の公表」制度の施行時より、制度に基づき公表される全国の事業所データについての基礎的集計(単純集計・クロス集計)を行ってきたところである。
昨年度に引き継続き今年度も、制度の積極的な利活用を促す観点から、取り纏めた集計結果についての分析を行い、全国の介護サービス事業者の動向の把握や、他地域との介護サービス基盤の整備状況の比較等が行えるよう、報告書として取り纏めた。
(情報量集約の観点から、対象は12サービスとし、新システムが稼働した平成24年度データの集計結果を活用した)
平成24年度 調査研究事業

地域包括ケア推進にあたっての個人情報共有のあり方に関する調査研究事業
地域包括ケアを支えるためには、医療・介護はもとより、権利擁護関連支援、生活支援サービスなど、様々なサービスが個々のニーズに応じて切れ目なく総合的かつ効率的に提供されなければならない。本事業では、これに関わる地域包括支援センター及び介護サービス事業者(従事者)等の、チームアプローチ(多職種協働)における個人情報共有の実態を把握するとともに、今後の個人情報共有のあり方について、介護現場等での具体的な場面における手法やルールを確立するための検討を行うことを目的として調査研究を実施した。

民間介護事業者における介護職員等喀痰吸引制度の取組以降並びに課題認識に関する調査研究事業
社会福祉士及び介護福祉士法の改正に伴い、平成24年4月より介護福祉士及び一定の研修を受けた介護職員が一定の条件の下に喀痰吸引等の行為が実施できることとなった。
そこで制度施行を受けて、民間訪問介護事業者の今後の取組み意向並びに課題認識について調査を行い、制度普及のために何が制約となっているのかを分析・検証することとした。実施にあたっては、検討委員会を設置し、民間訪問介護事業者を対象としたアンケート調査・ヒアリング調査を実施し、民間介護事業者における介護職員等による喀痰吸引等制度に関する実態把握、意向の把握に関する検討、分析、課題認識、今後の整備のあり方、課題解決に向けた諸政策の検討を行なった。

地域包括ケア実現のための第5期介護保険事業計画(日常生活圏域ニーズ調査)における介護保険外サービスの内容及び供給目標等に関する調査研究事業
地域包括ケアシステムの構築を進めるうえで、高齢者の在宅生活の支援について、介護保険制度等の公的サービスのみで支えることは難しく、これを補完できる民間のインフォーマルサービスを地域で創出していくことが重要な要素であり、これをいかに拡充させていくかが喫緊の課題となっている。しかしながら、第5期介護保険事業計画の策定にあたり、日常生活圏域ニーズ調査の結果が、当該計画の策定(要介護者やサービスの見込み量の推計)に反映された自治体の割合は2割弱にとどまっている等、十分なサービスの供給が見込めないことが危惧されている。
このため、本調査研究事業では、ニーズ調査を計画に反映できた自治体における総合事業やインフォーマルサービスに関する調査分析や、計画への位置づけの有無にかかわらず、在宅生活支援に資するインフォーマルサービスの創設・活用にかかる調査分析を行うことにより、第5期介護保険事業計画の見直し又は第6期の計画策定において、普及促進のための自治体の特性を踏まえたモデル化等を図ることを目的に実施した。

介護サービス情報の公表制度支援事業「介護サービス情報」にみる介護保険サービスの現状
シルバーサービス振興会では、「介護サービス情報の公表」制度の施行時より、制度に基づき公表される全国の事業所データについての基礎的集計(単純集計・クロス集計)を行ってきたところである。
昨年度に引き継続き今年度も、制度の積極的な利活用を促す観点から、取り纏めた集計結果についての分析を行い、全国の介護サービス事業者の動向の把握や、他地域との介護サービス基盤の整備状況の比較等が行えるよう、報告書として取り纏めた。(情報量集約の観点から、12サービスを対象とし、平成18年度~平成21年度の4か年の集計結果を活用した)
平成23年度 調査研究事業

介護サービス情報公表制度の利活用促進のための相談支援体制の構築に関する調査研究事業
介護保険法一部改正を受け、「介護サービス情報の公表制度」に関して公表前の調査実施を一律に義務付けることが見直された。これを受け、公表制度に対する誤った認識や、関係者の士気の低下が懸念され、制度の正しい理解の普及と利活用促進を図ることが必要になっている。そこで、法改正を受けての各都道府県、関係者の公表事務体制について実態を把握し、課題を整理することにより、公表制度を円滑かつ安定的に運営していくための方策を探るとともに、指定調査機関ならびに調査員の活用も想定した、利用者・事業者に対する公表情報の活用支援などの相談支援機能の充実に向けた検討と提案を行った。

災害発生時等の介護サービスの継続的提供のための事業者対応及び事業者間連携協定と供給調整機能の体制構築に関する調査研究事業
この度の東日本大震災において、東北3県を中心として広範囲に及ぶ被災地域への物資等の緊急支援と介護サービス提供体制の復旧が求められ、その復興が緊急・不可欠の課題となった。そのような状況の中、平時から事業者等の被災地への緊急支援のための物資・人員等の協力支援体制の登録等を行い、状況に応じた迅速な初動支援が確保できるよう、民間介護事業者間での連携協定、情報共有及びサービス供給調整機能等を構築しておくことが重要であり、そのための仕組みづくりに必要となる諸条件について検討し、提言することを目的に調査研究を実施した。

地域包括ケア体制構築に向けた高齢者の住環境向上のための住宅改修実施事業者の質の確保に関する調査研究事業
介護保険制度における住宅改修は、高齢者が住環境を整備する上で大きな役割を果たしている。しかし、実際に住宅改修を行う事業者が介護保険制度を十分理解しているとはいえず、利用者にとって信頼できる事業者か否かの判断が難しい状況にある。そのため、利用者が住宅改修を実施する事業者を選択する際の判断材料となりうる基準が必要であると考えられ、施行後10年を経た介護保険制度における住宅改修事業の実態を把握するための調査を行い、事業者の質を確保し利用者の選択に資することを目的とした基準のあり方について検討を行った。

築古分譲マンションに居住する高齢者の生活環境とシルバーサービス提供等の実態に関する調査研究事業
複数の高齢者が生活していると思われる築古分譲マンションに対して適切なシルバーサービスを提供することができれば、居住している高齢者が住み慣れた環境の中、安心して快適な生活を続けることに繋がると考えられる。そこで、築古分譲マンションに居住する高齢者の生活環境の実態とそこに提供されているシルバーサービスの実態等を調査し、築古分譲マンションへどのようなシルバーサービスの提供を行うことが望ましいのか、検討と今後の課題整理を行った。

介護サービス情報の公表制度支援事業 「介護サービス情報」にみる介護保険サービスの現状
介護サービス情報公表支援センターでは、「介護サービス情報の公表」制度の施行時より、制度に基づき公表される全国の事業所データ についての基礎的集計(単純集計・クロス集計)を行ってきたところである。
このたび、制度の積極的な利活用を促す観点から、取り纏めた集計結果についての分析を行い、全国の介護サービス事業者の動向の把握や、 他地域との介護サービス基盤の整備状況の比較等が行えるよう、報告書として取り纏めた次第である。(情報量集約の観点から、12 サービスを対象とし、平成18 年度~平成20 年度の3 か年の集計結果を活用した)

消費者のための介護サービス情報ガイド
介護サービス情報の公表システムにおいて公表されている情報を活用しながら、介護サービス事業者を選択することを支援できるよう、介護サービス情報を読み解くためのポイントや、比較検討することにより見えてくる介護サービス事業者間の違いについて整理したものです。利用者の介護サービス選択支援にお役立てください。
平成22年度 調査研究事業

高齢者向け住宅等の入居者に対する各種シルバーサービス(介護・生活支援サービス)の提供と契約締結の実態等に関する調査研究事業
我が国では、今後、都市部を中心として急速な高齢化が進むことが確実とされるが、高齢者の尊厳、個別性の尊重を基本にしながら、出来る限り住み慣れた地域で在宅を基本とした生活の継続を支援していくための「地域包括ケアシステム」の構築が急がれている。
一方、都市部においては慢性的に介護保険施設の不足が続いており、待機者の増加に伴って、近年、民間の有料老人ホームやサービス付き高齢者賃貸住宅の増加が著しい。
一般的に介護保険施設や有料老人ホームにおいては、居住の確保と各種サービスの利用を包括的に契約(請負契約)しているのに対して、高齢者向け住宅等への入居において居住部分は賃貸借契約に基づき確保されるものの、そこで受ける各種シルバーサービスの利用に際しては、個々の事業者と契約を交わすこととなるが、この部分については実態がよくわかっていない。 また、利用者からは、介護保険施設、有料老人ホーム、サービス付き高齢者賃貸住宅などの違いがわかりにくいといった問題や、各種シルバーサービスを受ける際の契約の煩雑性、事前の情報(説明)と実際のサービス内容とに差異があってトラブルが発生するなど問題が懸念されている。他方、介護保険制度においては、契約自体は利用者と事業者の当事者に委ねられていることから、行政的にも実態が十分に把握されていないという課題もある。
このため、本事業においては、高齢者向け住宅等の入居者等へのシルバーサービスの提供と契約実態(契約条項等含む)についてアンケートやヒアリング等により把握し、専門家等からなる委員会にて分析・検討するとともに、高齢者がシルバーサービスの利用をスムーズに行うための対応・留意すべき事項や、今後の施策の方向性等について検討を行い、これらの成果を報告書に取り纏めた。

介護サービス情報(基本情報+調査情報)等に関する疑義照会事例の分析に関する調査研究事業
平成21年度に介護サービス情報公表支援センター(以下、情報公表支援センター)に設置された「利活用促進等研究会」において、介護サービス情報の公表制度(以下、情報公表制度)に関する認知・活用は未だ十分とは言えず、本制度の利活用促進は喫緊の課題であるとの指摘を受けている。また、当会に設置された介護サービス情報公表支援センターでは制度施行以降、制度の円滑な運用のために、都道府県及び情報公表センターから制度全般に関する疑義照会に対応してきており、この間のデータを蓄積している。こうしたデータはシステム関係、項目の解釈等多岐に渡っているが、これまでに蓄積した疑義照会データの傾向・要因を分析し、疑義を減少させる等の対応策を検討することにより、介護サービス情報公表項目(以下、公表項目)の理解促進を図ることにつなげる。さらに、本制度が施行後5年目を迎え都道府県・情報公表センター・介護サービス事業者等関係者に定着しつつある中で、本制度の施行以降その運用に直接携わってきた当事者としての、都道府県、指定情報公表センター、指定調査機関、調査員を対象としたアンケート調査やヒアリングを行い、制度の実施状況に係る全国的な実態を把握するとともに、本制度のさらなる利活用促進につなげるための方策を検討することを目的として実施した。

在宅高齢者に対する地域での包括的な支援体制構築における民間事業者の参画と地域包括支援センターとの協働に向けた調査研究事業
今後ますます多様化する高齢者のニーズに対応するためには、公的な社会資源のみならず、民間事業者のサービスを活用することが必要であり、民間事業者の高齢者向け生活支援サービス分野への参入促進が求められる。また、生活支援を必要としている高齢者にサービスが適切に供給されるためには、ニーズ把握・マネジメントを行う主体が必要であり、地域包括支援センターの機能拡大が期待される。
本調査研究ではこうした状況を踏まえて、アンケート・ヒアリングにより民間事業者と地域包括支援センターの現状を分析し、民間事業者の高齢者向け生活支援サービスへの参入促進の方策・地域包括支援センターとの協働の可能性・高齢者が安心して暮らし続けられる地域支援体制のあり方について検討を行った。また、調査研究の一環としてシンポジウムを開催し議論を深めるとともに、調査の成果を広く周知するために報告書・パンフレットの作成を行った。

介護サービス情報の公表制度支援事業 公表画面改善のためのモデル事業~「介護サービス選択お助けネット」の開発~
「介護サービス情報の公表」制度は、介護保険制度の基本理念である「利用者本位」、「高齢者の自立支援」、「利用者の選択(自己決定)」を現実のサービス利用場面において保障する仕組として平成18年4月に施行された。しかしながら、インターネット上の公表画面については、利用者にとっての操作性や利便性を向上させるための更なる改善が求められていた。
本事業では、画面デザイン(レイアウトや色調等)の改善、表示情報量の絞り込みといった「見やすさ」に加え、検索機能や印刷機能の向上といった「使いやすさ」、さらに専門用語への解説やサービス説明の付加といった「分かりやすさ」の3つの観点から、新たなサマリー版公表画面の開発に取り組んだ。開発した「介護サービス選択お助けネット」については4県(宮城県、富山県、神奈川県、岡山県)の協力の下で、開発した画面の試験公開を実施し、利用者・家族等を対象としたアンケート調査を行ない、この調査結果を反映させるためのさらなる改修を行った。その結果はおおむね良好な評価が得られたことから、平成23年度以降、47都道府県に全国展開される予定である。
平成21年度 調査研究事業

福祉用具貸与サービスの質的向上及びマネジメント手法に関する調査研究事業~福祉用具専門相談員の資質向上と業務の標準化等に関する調査~
本調査研究事業は、福祉用具貸与サービスの提供に当たり重要な役割を担っている福祉用具専門相談員の業務の実態及び業務遂行上の課題を把握するとともに、福祉用具貸与サービスの質の向上のために効果的な方策を検討することを目的に実施した。
検討においては、学識経験者・有識者・福祉用具貸与事業者等による委員会を構成し、議論を行い、全国の福祉用具貸与事業者に勤務する福祉用具専門相談員を対象としたアンケートやヒアリング調査を実施した。
また、その結果を踏まえ、全国的に福祉用具専門相談員が標準的に取り組んでいる業務内容の水準及び福祉用具貸与サービスの質的向上に向けた方向性を提示した。

福祉用具貸与サービスの質的向上及びマネジメント手法に関する調査研究事業~福祉用具の衛生管理の実態に関する調査~
本調査研究事業は、介護保険における福祉用具貸与の指定基準において、福祉用具の消毒や衛生管理を適正に行うことが求められているものの、その方法等については特に標準化されていないため、不適切な方法や管理状態によって十分に消毒の効果が得られず感染症等の危険性が指摘されていることから、福祉用具貸与事業者の衛生管理・消毒方法の実態を把握することを目的に実施した。
検討においては、福祉用具の消毒工程管理認定制度における消毒の一連の作業範囲の中で、衛生管理業務と直接関係があると思われる、回収、洗浄、消毒、保管についてアンケートやヒアリング調査を実施し、衛生管理業務の実態を明らかにした。

介護事業者の経営実態の把握並びに効率的、効果的なサービス提供のための事業収支シミュレーションの構築に関する調査研究事業
介護サービス事業者が、安定的、継続的に良質な介護サービスの提供を行っていくためには、経営の工夫を行い、効率的かつ効果的なサービス提供を行っていくことが重要となってくる。そこで本事業では、訪問介護サービス事業所の効率的、効果的なサービス提供のあり方を探ることを目的として、アンケート調査及びヒアリング調査により、訪問介護サービス事業者の事業経営の実態の把握を行なった。調査結果をもとに、訪問介護サービスの質の確保・向上において必要となる経費が適性に確保されているか等のコスト面からの分析を試みるとともに、良質な訪問介護サービスを提供するための、効率的、効果的な経営モデルとはどのようなものか、事業収支シミュレーションの構築のための検討を行なった。

サービス提供責任者の業務の実態把握と標準化に関する調査研究事業
訪問介護サービスの質を確保・向上していくために、サービス提供責任者の役割は重要であると考えられるが、人手不足等の問題から配置要件を満たすために、資格要件を満たしているヘルパーをサービス提供責任者として配置していることも推測される。結果として、サービス提供責任者の業務実態が多様化してしまい、サービス提供責任者としての業務遂行能力に均一性が取れずに、このことが訪問介護サービスの質の確保・向上の阻害要因の1 つとなっているのではないかと考えられる。
そこで本事業においては、サービス提供責任者の実態を類型化してまとめ、類型ごとの業務実態を把握して課題等を抽出するとともに、サービス提供責任者の業務内容及び役割についての視点を提示する。

高齢者の生活支援及び見守りネットワークの構築における民間企業等の機能に関する調査研究事業
我が国は、本格的な高齢社会の到来を迎え、核家族化の進展や人々のつながりの希薄化から、高齢者が地域において必要な支援を受けられない等、高齢者が社会的に孤立する状況がある。このような中で、各地において高齢者が安心して住み慣れた地域で暮らし続けるための支援の方策づくりが緊急の課題となっている。
そこで、本調査研究事業では、高齢者の生活支援及び見守りネットワークの構築に際し、従来の福祉社会としての公的な物的・人的資源だけではなく、企業等が持つ様々な資源や機能を地域社会で活用している事例や自治体等の取り組みに着目した。これらの取り組みの調査結果を踏まえ、今後の地域福祉における民間企業の活用について、広く普及促進していく事を目的にシンポジウムの開催、パンフレットの作成を行った。
平成20年度 調査研究事業

介護事業所管理の実態把握と管理者の資質向上に関する調査研究事業
介護保険制度上、介護サービス事業者には、指定された事業所ごとに専らその職務に従事する常勤の管理者を置くことが義務付けられているものの、その要件は定められておらず、事業者の本部等との統治の関係においても管理者の役割や責任は事業者によって異なる現状がある。また、平成19年度に発生した大手介護事業者の不正事案においては、介護保険の下での企業統治(ガバナンス)のあり方が問われた。
このため、本調査研究事業では事業所管理のあり方等を標準化(均質化)することを目的として、介護事業所管理の実態を把握するとともに、管理者に求められる業務や資質について検討を行った。また、その結果を踏まえ、管理者に対するモデル研修の実施、事業所管理の手引き(チェックリスト)の作成を行った。

福祉用具貸与価格の情報提供システムに関する調査研究事業
平成19年度に当振興会が実施した「福祉用具貸与価格の情報提供システムに関する調査研究事業」によると、利用者が福祉用具貸与事業所を選択する際には、貸与価格だけではなく提供サービスの内容も含めた情報提供が必要であることが明らかになった。そこで当研究結果を踏まえ、本調査研究事業では、事業者が福祉用具を貸与する際に提供しているサービスの内容について調査を行った。
具体的には、事業者が実施しているサービスの提供状況を定量的に把握したり、福祉用具貸与に付随したサービスの個別プロセスを明らかにしたりすることにより、サービスが価格にどのように影響しているかについて分析を行った。

訪問介護サービスにおける「混合介護」の促進に向けた調査研究事業
民間をはじめとした多様な主体が参入し、在宅サービスの中でも最も利用の多い「訪問介護サービス」を対象として、保険給付サービスと保険外サービスを合わせて提供する、いわゆる「混合介護」の提供実態、保険外サービスの内容、事業者の意識などを把握することを目的に調査を実施した。
具体的には、訪問介護サービスにおける介護保険外サービスの提供実態を、ヒアリング調査、アンケート調査等により多面的な角度から把握するとともに、混合介護が進まない要因の分析(ⅰ介護保険制度の問題(報酬体系、ケアマネを介したサービス購入の仕組み等)、ⅱ民間事業者の経営上の問題等)を行い、混合介護促進に向けた視点を提示した。

介護保険制度下における民間保険等の活用に関する調査研究事業
わが国の社会保障制度の基本的考え方においては、国民生活は国民一人ひとりが自らの責任と努力によって営むことが基本(自助)とされており、公的保障と私的保障が補完し合って、国民の生活を支えていく体制を構築することが重要である。
とりわけ、介護分野においては、公的介護保険制度だけで国民生活の全てを賄うことは不可能であることから、私的保障の役割がますます重要になると考えられる。
そのため、本調査研究事業では、介護保険制度を踏まえた上での民間保険等のあり方及び活用方策等について検討を行った。

訪問サービス事業者における従業者のリスク管理の実態と対策に関する調査研究事業
本調査研究事業では、訪問サービス利用者が安心して質の高い介護サービスの提供を受けられるようにするため、訪問サービス事業者における従業者のリスク管理の実態を調査した。事業者に対してはアンケート調査とヒアリング調査、従業者に対してはアンケート調査を実施し従業者のリスク管理の実態を明らかにした。また、調査研究委員会における議論を通して管理上の問題点や課題の抽出、対策の検討を行い、その結果を報告書に取り纏めた。

介護サービス従事者の人材確保に関する調査研究事業
介護サービスの質を確保するためには、そこに携わる人材の資質の向上と雇用・労働条件の改善が不可欠である。しかしながら、現状は低賃金や労働環境の厳しさなどにより、有効求人倍率が全産業平均の倍近くにも上り、併せて離職率の高さもあり、人材不足が深刻化している。
そこで本調査研究事業では、訪問介護事業者の人材確保の取り組みの現状・課題を把握・分析し、これらの原因を明らかにするとともに、事業従事者が尊厳と安心感を持って生活できるよう、人材確保改善の方策を検討した。

介護サービスにおける利用者のサービス選択要因に関する研究事業
本調査研究事業は、介護保険制度下において「利用者選択」がどのようになされているか、介護サービスの購入において、どのような要因が利用者選択に影響を与えているかについての実態を把握することを目的に実施した。
検討においては、学識経験者と介護事業者による委員会を構成し議論を行い、利用者及び居宅介護支援事業所を対象としたアンケートと、居宅介護支援専門員に対するヒアリング調査を実施した。
また、その結果を踏まえ、介護サービス購入・決定において利用者自身の選択が働いているかどうか、サービス選択にケアマネジャーが与えている影響、利用者がサービスを選択する際に影響を受ける要因等、利用者選択の実態を明らかにするとともに、利用者に必要な情報提供のあり方について検討を行った